梅雨の季節に欠かせない栄養素

もうすぐ梅雨の季節に入りますね。
梅雨の時期は晴れ間が少なく、気分も沈みがちになります。
そのため、心身ともに健康な状態を維持するために、以下の栄養素を意識的に摂ることが重要です🌧

【ビタミンD】
ビタミンDは紫外線によって合成されますが、梅雨時期は晴れ間が少なく、十分に合成されないことがあります。ビタミンDは骨や筋肉の健康維持に必要な栄養素です。天然のビタミンDが多く含まれる食品としては、サバやイワシのなどの魚介類がおすすめです。

【ビタミンC】
梅雨時期は湿度が高く、風邪やインフルエンザにかかりやすい季節でもあります。
そこで、免疫力を高めるためにもビタミンCを意識的に摂ることが大切です。
レモンやオレンジなどの柑橘類や、キウイフルーツなどに多く含まれています。

以上の栄養素は、健康維持に欠かせない重要な栄養素です。
晴れ間が少なくても、適度な食生活と生活習慣で体調を整えて、梅雨の季節を元気に過ごしましょう!

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薬歴を通しての患者さんとのつながり

日頃薬剤師が、患者様とのやり取りの中で起きる「お薬の説明」や「健康に関する相談」などを記録しているものに薬剤服用歴管理指導記録簿というものがあります。来局されている患者様や、そのご家族との大切な架け橋となるツールです。

高齢の患者様などは特にご家庭での服薬状況など確認すべきポイントが多くあります。
患者様よってはご自分の病状や生活状況などはっきりと話したがらない方もいるので、ちょっとした世間話などを通じて情報を得たりしています。

処方内容や服薬状況だけでなく、患者様を取り巻く環境などを薬剤服用歴記録簿に残す事によって、次の対応が別の薬剤師であったとしてもコミュニケーションのきっかけができています。

こうした患者様との日々の携わりの積み重ねが信頼関係を築き「選ばれる薬局」への第一歩へとつながると考えます。
我々調剤薬局は患者様から信頼され、安心して来局していただける場所を目指しています。

(株)あさひ薬局 薬剤師
田沼勉

身近な薬用ハーブ ミント

食用からアロマテラピーなど幅広く利用されているミントですが、薬用にも利用されます。

その歴史はおよそ3500年前から古代ギリシャで生薬として使用され、日本にも中国経由で伝わり室町時代には薬種として用いられていたと言われています。

品種も非常に多く、EU圏ではペパーミント、アジアではハッカが主に薬用として使用されており園芸用ではスペアミントが多く流通しています。

薬用成分のメントールはリラックス(鎮静)効果があり、鼻詰まりの改善や鎮痛効果を期待して吸入剤にも使用されます。
体を冷やす作用もあり冷感シップに配合され、皮膚に塗布したときの爽快感から痒み止めの塗り薬に配合されることもあります。
薬局などで購入できるハッカ油は昨今では芳香剤や入浴剤・虫除け・掃除など様々な用途に使用されており、夏季は空調の風を当てることで芳香と冷感の効果が期待できます。

自分でミントを育てる場合は簡単に栽培できますが、繁殖力が非常に強く安易に庭などに地植えしてしまうと広範囲に増えて他の植物の育成の妨げになってしまうので注意が必要です。

(株)あさひ薬局 薬剤師
磯川祐人

血圧の話

血圧は日々変動していて体の状態を保っています。

起床時、昼間、寝る前など血圧の値が大きく違うことがあります。
これを日内変動と言い、周りの環境や心身状態などで血圧は上下します。

また、季節によっても血圧は上下します。
一般的に、暖かい時期は血圧は下がり、寒い時期には上がります。夏場は汗をかくことにより体の水分量が減ったり、暑さのため血管が拡がったりすることにより血圧が下がります。
冬場は寒さによる血管の収縮、血圧をあげて体温を維持しようとする体の働きなどにより血圧が上がります。
これを季節変動と言います。

他にも、緊張状態やリラックス状態でも上下しますし、診察時の医者の白衣を見て血圧が上がる白衣高血圧、逆に診察時に血圧が下がる仮面高血圧などというものもあります。

こんな血圧ですが、やはりしっかりと数値を安定させないと心疾患や血栓症の原因になります。

血圧は毎日決まった時間(生活リズムで同じような状況の時)に測るのがよいとされます。
例えば朝起きて一息ついたタイミング、寝る前、などです。

高血圧の治療をされている方は毎日の測定値を診察時に先生に見せて治療に活かすとよいと思います。

株式会社アサヒファーマシー 追分薬局
薬剤師 廣見聡士

今年は桜の開花がとてもはやいですね。

3月は和名で「弥生」。
そのほか「桜月」、「花見月」などの呼び名があり、まさに桜の季節です。

桜は見て楽しむだけではなく、花は桜湯、実はサクランボ。
そして、葉は塩漬けにして桜餅として食べて楽しむことができます。
そのほか樹皮を使った桜皮細工は秋田の工芸品としても有名ですね。

桜餅の葉は塩漬けにして利用しますが、桜餅の持ち味である独特の香りがしますよね?
抗酸化作用や抗菌作用があるクマリンという成分によるもので、塩蔵中に生葉の成分が分解されて出来たポリフェノールの1種なのです。

桜には薬としての重要な用途があるのをご存知でしょうか。
樹皮はオウヒ(桜皮)といい、ヤマザクラなどの皮のエキスは咳止めに使われています。
樹皮に含まれる成分はサクラニン、サクラネチンなどフラボノイドと呼ばれる物質で、こちらもポリフェノールの仲間です。

漢方薬としての一面では、化膿性皮膚疾患などの効能をもつ「十味敗毒湯」の原料として、一部配合されています。
「十味敗毒湯」は江戸時代の医師華岡青洲が中国の処方を応用して日本人向けに創った薬です。
その他民間療法としては、解毒、湿疹、蕁麻疹などに樹皮を煎じて服用したり、シャックリや二日酔いに樹皮を黒焼きにして服用したりします。

また、入浴剤として、打ち身・捻挫などには消炎作用を利用して、樹皮を布袋に入れて煮だし、その液ごと使用したりします。

桜は古代から春の花として歌に詠まれ、日本人に愛でられてきました。
一瞬の美しさを誇り散ってしまう桜ですが、私たちのくらしに役立っていると思うと、桜を見る目が少し変わってきませんか?

株式会社あさひ薬局 薬剤師 H.A

保湿のおススメ

痒みの症状で皮膚科を受診された患者さんに、保湿剤だけが処方される事があります。
患者さんからは「痒み止めは出ていないの?こんなに痒いのに保湿剤だけなんて・・」
と言われることもあります。

実は痒みの原因のほとんどが皮膚の乾燥です。
実際、保湿剤を使用するだけで皮膚が潤い、痒みが鎮まることは多いです。
そのため、かゆみ止めやステロイド剤等は処方されていないのです。

また、乾燥だけが原因ではない皮膚疾患においても、ステロイド剤等と保湿剤を併用するケースが多く、保湿が皮膚症状改善に重要であることがうかがえます。

そのほか、不眠で睡眠導入剤を色々試しても改善しなかった方が、実は痒みで眠れない状態だった事が判明し、保湿剤の使用で痒みが治まり睡眠状態も改善したという事例もあります。

保湿はそういう意味でも大切なのです。

一段と乾燥しやすい冬の季節。

皮膚トラブルを未然に防ぐためにも、普段から皮膚の保湿を心掛けましょう。

保湿クリームやローションは多種市販されているので、ご自身に合った保湿剤を見つけてセルフメディケーションを行ってみてはいかがでしょうか。

株式会社あさひ薬局
薬剤師 増田幸恵

2023年 花粉ピーク予測と対策

花粉症とは、植物の花粉が原因で生じる季節性アレルギー性疾患の総称です。

体が花粉を外に出そうとするために、「くしゃみ」で吹き飛ばしたり、「鼻水」「涙」で花粉を洗い流そうとします。

外に出そうとした結果、鼻の症状からなるアレルギー性鼻炎や目の症状からなるアレルギー性結膜炎が現れます。

代表的な原因植物はスギ、ヒノキ、イネ科のカモガヤ、オオアワガエリ、ススキ、ハンノキ、シラカンバ、ブタクサ、ヨモギ、カナムグラなどです。


2023年 スギ・ヒノキ花粉 ピーク予測

セルフケア対策
  1. 薬局などで購入できる市販薬の服用をする。
  2. 外出時にはマスク、眼鏡、帽子を着用する。
  3. 花粉が付着しにくい表面がつるつるとした素材の洋服をきる。
  4. 帰宅時、玄関で洋服や髪についた花粉をよくはらう
  5. 帰宅時には、洗顔・うがい、鼻をかむ。
  6. 布団を外に干さない。
  7. 部屋のこまめに掃除する。
  8. しっかり睡眠を確保する。

また、医療機関を利用する場合は下記のような方法などもあります。

  • 内服薬、点鼻薬、点眼薬を使った薬物療法
  • 粘膜を焼き、アレルギー反応を抑えるレーザー手術
  • 花粉症の原因となっている物質を少ない量から取り入れ、徐々に増やして、免疫を獲得する免疫療法

普段から花粉と接触しないように予防することも大切です。
ぜひ、セルフケアから実践してみてください。

株式会社アサヒファーマシー 追分薬局
薬剤師 廣見聡士

私と『スポーツファーマシスト』

オリンピックや3月から始まるWBCのような世界的に大きな大会もそうですが、国内での正式な競技会などでも薬剤師が活躍していることをご存じでしょうか?
『スポーツファーマシスト』(SP)とは、薬剤師の認定資格のひとつで、最新のアンチ・ドーピングに関する専門知識を持つ薬剤師のことです。
今回はそんな『スポーツファーマシスト』(SP)の資格を持つ薬剤師からコメントをもらいました。


SPとしてお話させていただく、追分薬局の馬場友梨です。
SPはオリンピックや先日行われたワールドカップなど、スポーツが話題の時期に注目されたりしています。

仕事としては主に、競技において薬やサプリメントの使用可否の相談を受けて調べたりします。
栄養ドリンクや漢方薬も対象です。
知らずに使用し、「うっかりドーピング」となってしまう事を防ぐために、SP側からの啓蒙も重要です。
※TUEという書類を申請すれば使える場合もありますが、英語での書面作成のため、大変&手間です。


現在、追分薬局ではSPとして関与している患者さんがいらっしゃいます。
新規薬は安全にお使い頂けるよう都度確認し、投薬時にも問題ないことを必ずお伝えしています。
日頃より、患者さんの安心・安全に寄与できる、選ばれる薬局の一端を担える資格を今後も生かしていければと思っています。

株式会社アサヒファーマシー
薬剤師 馬場友梨

服薬のタイミング

今回は薬の用法(飲む時間)についてお話します。
まずは具体的な用法の説明です。

  • 食前  食事の30分位前(30分以内ではなく食事を始める30分前に飲むのが良い)
  • 食直前 食事前の10分以内 できれば「いただきます」のタイミング
  • 食後  食事が終わって30分位までの間
  • 食直後 食事が終わって10分以内 できればすぐ
  • 食間  食後約2時間後
  • 就寝前 寝る前30分くらいまでの間
  • 頓服  発熱時や痛いときなど症状に応じて一時的に

いかがでしょうか。食後で飲む薬が多いと思いますが、食前に飲む薬は食前に飲むことで、最適な効果が出るように作られています。
食間は食事中に飲むと勘違いされる方もいらっしゃるので注意しましょう。

週に一回や月に一回変則的に飲む薬もあるので、飲み方がわからなくなったり、間違えてしまったなど、気になることがあればお気軽に私ども薬剤師にご相談ください。

株式会社アサヒ函南薬局
薬剤師 松井俊明

お薬手帳について

病院を受診した時や、薬局でお薬をもらう際に「お薬手帳はありますか?」と聞かれることが多いと思います。
この『お薬手帳』、どのような働きをしてくれるのでしょうか。

お薬手帳の中にはその方のいろいろな情報が記載されています。

薬局においては、処方されているお薬の名称や飲み方、お渡しする日数などを記載します。
※ほとんどの薬局はシールを貼ります。

ご自身においては、お薬・健康面での注意点など記入いただくことが可能です。
内容としてはアレルギー歴、副作用歴、病歴などご記入ください。

薬剤師は処方箋を受け付けた後、その方の情報を『お薬手帳』で確認します。
処方されているお薬が問題なく使用できるか
一緒に飲まれているお薬と飲み合わせは悪くないか
同じようなお薬が重複していないか
飲むうえで不都合はないか
など、“薬の専門家“としての知識を使いながら確認をしています。

お薬を安全に正しくお渡しし、間違いなく飲んでいただけるよう『お薬手帳』の確認は重要な任務となっています。

『お薬手帳』の情報とは薬剤師と皆さまをつなぐ、重要な役割を果たしています。
皆さまには1人1冊、『お薬手帳』を持っていただき、毎回のお薬を記載していただくと良いと思います。
最近はキャラクターものの手帳や和柄のもの、スマホアプリなど多様になっています。
ぜひ皆様に合った『お薬手帳』をお持ちください。

株式会社アサヒファーマシー 追分薬局
薬剤師 廣見聡士