今回は糖尿病の予防・治療で大切な運動療法の話です。

運動療法を行う目的はブドウ糖や脂肪の消費、インスリンを聞きやすくする、体重管理などです。
運動療法と聞くと食事療法と同じように体に負荷をかけて、汗をしっかりかいて、体を鍛える、という酷な状況が思い浮かぶかもしれませんが、あくまでも目的は上記のことであって、体を鍛えることではありません。
運動療法ではブドウ糖や脂肪を効率よく利用するためあまり負荷をかけない中程度くらい、それ以下の運動を継続します。洗濯や掃除などの家事、買い物などは軽い運動の一部になりますし、エスカレーターを使わず階段で登る、ラジオ体操やウォーキングなども運動療法においては効果的です。最初は単発でも良いと思いますが、徐々に徐々に時間を延ばして生活の一部になるとより効果的だと思います。運動療法も食事療法と同じく「続けること」が大切です。
運動療法は合併症があるような方は無理に行わないほうがよい場合もあります。また、運動中・運動後の低血糖症状の発現には注意が必要です。
株式会社アサヒファーマシー 追分薬局
薬剤師 廣見聡士