コラム

糖尿病の話 1/3

成人病の代表格として語られる糖尿病、いったいどんな病気なのでしょうか。

糖尿病は体の中で働くインスリンというホルモンの働きが十分でないため、体内のブドウ糖が有効に使われず血糖値が高くなってしまう病気です。大きく1型と2型に分けられ、1型はそもそもインスリンが作られなくなり血糖が下がらない、2型は生活習慣や加齢などによりインスリンの分泌が少なくなったり働きが悪くなったりしている糖尿病です。

血糖値が高い状態の自覚症状として、多尿(尿量が多くなる)、のどが渇く、体重が減る、疲れやすい、などがあります。

血糖値が高い状態が続くと合併症を引き起こします。重大な症状として脳卒中や心筋梗塞、血流の悪化に伴う壊死などがあります。また、3大合併症として網膜症(目のカスミや視力低下、失明など)、腎症(腎臓の働きが悪くなる、悪化すると透析になる可能性もある)、神経障害(手足のしびれや痛み)が知られています。

糖尿病にならないようにするためには、食事療法、運動療法などの生活習慣の改善が第一になります。それでも下がらない場合は血糖をコントロールする飲み薬やインスリンの注射薬を使用してHbA1c(ヘモグロビンエーワンシー;過去1~2ヶ月の血糖を反映する指標)という数値を確認しながら血糖値をコントロールしていきます。

糖尿病は痛い、苦しいなどの自覚症状が少ない病気ですが、ほうっておくと重大な病気につながります。糖尿病に限らず、日ごろから健康維持のため生活習慣は整えていくことが重要です。

株)アサヒファーマシー 追分薬局
薬剤師 廣見聡士

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